コマウォ★韓国語

韓国語を毎日楽しく&激しく猛勉強中! 

「ハングルの日」の国立ハングル博物館

世宗大王が作り上げた「訓民正音」の頒布を記念する国民の祝日

韓国には「ハングルの日」という祝日が10月9日にあると知った時、韓国ではこの日をどのようにすごすのだろうと、韓国語学習者として気になり始めました。

ニュースの映像などを見ると、ソウルの国立ハングル博物館など各地でいろいろなイベントが開催されるとありました。では、ぜひこの祝日の様子を見に行ってみようとこの時期にソウル旅行を計画しました! 

国立ハングル博物館はすでに一度訪れたことがあった場所ですが、ハングルの日当日の博物館は初めてなのでわくわくしていました。

今回の旅行を計画してみてから知ったのですが、今年2024年のハングルの日が終わった直後から増築工事のために休館となるとのこと。しばらくお休みになるのは残念ですがその前に再訪することができて良かったです。

■ 国立ハングル博物館へ

국립한글박물관  [国立ハングル博物館]
住所: 서울시 용산구 서빙고로 139 (ソウル市龍山区西氷庫路139)
地下鉄最寄駅: 이촌역 二村駅 2番出口
開館時間: 月~金・日曜は10時~18時、土曜は10時から21時
休館日: 1月1日、旧正月、秋月 
★注意★2024年10月14日~2025年10月1日(予定)増築工事のため臨時休館

■ 2024年10月9日に訪れると・・・

地下鉄「二村(イチョン)駅」で下り、2番出口を目指すと地下の動く歩道があり便利です。あっという間に国立中央博物館と国立ハングル博物館に近いところまでアクセス可能です。

 

動く歩道が終わったところでは「2024 내가 만난 한글 사진・영상 공모전(2024私が出合ったハングルの写真・映像公募展) 」の受賞作の展示コーナーとなっていました。

世界中の街の中で見つけたハングルを写真に収めてあったり、ハングルに関しての動画作品などの大賞(대상)、金賞(금상)、銀賞(은상)、銅賞(동상)、入賞(입상)作品が見られました。そこでもらってきたパンフレット裏面にあるQRコードからもホームページ上で作品一覧を見られます。

 

この公募展入賞作品の展示コーナーのすぐとなりには子供向けの公募展の作品展示もあり、親子連れが手書きのハングルを読んで楽しんでいました(*'▽')

 

さて、外に出ると池(鏡池)の向こう側に大きな国立中央博物館が広がります。

国立ハングル博物館は池を渡る方向ではなく、池の手前を右側方向に400mほど進むと到着します。

奥の大きな白い建物は国立中央博物館。写真右のほうに進んで国立ハングル博物館へ。

この通路の先に国立ハングル博物館があります

博物館の入口は2階にあります(写真左側、階段脇にはエスカレーターあります)



博物館入口から広場を見下ろした特設ステージではまだ準備中・・・

博物館の中は親子連れでかなり混雑している感じでした。列を作るまでではなかったのですが、それでもゆっくり見て回るにはちょっと疲れるくらいの賑わいでした。

 

■ まずは企画展へ

企画展は「사투리는 못 참지!!」(方言は我慢できない!)」という方言に関する内容。韓国の地方のことばも大切にしてきた歴史と人々の努力が伝わる展示です。

企画展入口。写真左、白いボードには「사투리는 못 참지!!」の文字がデザインされています

展示にも工夫があり、ただ展示物が並んでいるだけでなく照明やイラストで視覚的にも楽しめ、音声を実際に聞けるようにと聴覚でも楽しめる内容でした。

済州島の風景の写真に方言を使った表現が現れる映像(左)や方言がポップに動いて楽しい映像となっていたり(右)
地方の人たちに直接聞いて各地の方言を集めたときの資料や機材の展示もたくさん

地方の人々から方言を集めて記録していたという展示を見て、映画「マルモイ ことばあつめ(原題:말모이)」を思い出しました。すでに2回見た映画ですが、また見て確認したくなりました。

 映画:マルモイ ことばあつめ(原題:말모이)
公開年: 2019年
監督・脚本: オム・ユナ
出演: ユ・へジン、ユン・ゲサン、キム・ホンパ、ウ・ヒョン、キム・テフン、キム・ソニョン、ミン・ジンウンほか
概要: 日本統治下の時代、日本語を強制的に使わされる時代にあっても地方の方言を失うことなく記録して辞書を作ろうとした朝鮮語学会の人たちの苦労を描いた歴史映画。
 

■ 次は常設展へ

常設展に入ってすぐに出迎えてくれるのが、尊く浮かび上がる「訓民正音」

韓国語を作る文字はもともとは28種類あったとか。時代によって使われなくなっていった文字は消えていき、現在使われているのは24文字です

常設展もボリューミー。じっくり見ていくと2,3時間はほしいくらい。特に韓国語学習者にとってはじっくりすごしたい空間ではないでしょうか!(^^)!

前回の訪問ではゆっくり回れましたが、今回はとても混雑していたので時間をかけずにさささっと見るだけにとどめました。

 

■ 屋外のイベント会場では・・・

11時半ごろに博物館の外に出てみると、ちょうど舞台でのイベントが始まったところでした。

多くの人が集まり始めた舞台前の観客席

 

今年は「訓民正音」が出来てハングルが誕生した1446年から578周年目の年。舞台には世宗大王に扮した人が舞台でハングルの偉大さを伝える挨拶をしてショーが始まりました。

 

その後には文字を体で表現するダンスパフォーマンスグループの発表に続き盛り上がっていました。

 

■ 通路に並ぶイベント会場も盛況!

多くは子ども向けだったのですが、私もなにか記念にと思い、「訓民正音」の拓本を自分で作って持ち帰ることができるというコーナーの列に並びました!(^^)!

前も後ろも子ども連れのファミリーでした。いざ、自分の番になったときに「子供じゃないけどいいですか?」と聞くと、快く「どうぞどうぞ」と言ってくださり参加させてもらいました。

手作りの「訓民正音」拓本をゲットできて、にんまり(*^^)v

■  おみやげには・・・

ハングル博物館の中にあるギフトショップに立ち寄るのも楽しみのひとつです。今回私が選んだのはハングルでデザインされたメモ帳2種(それぞれ白と黒の2色)と朝鮮王朝時代の様子が描かれたメガネ拭きと15センチ定規!(^^)! 

ショップに置いていある商品は、この国立ハングル博物館だけにしか置いていないものもありますが、隣接する国立中央博物館のショップでも同じものを置いている場合もあるようです。店員さんはどの商品だったら中央博物館にもあるのかどうか、そこまでは把握してないとのことでした。

 

■ まとめ

ハングルの日の主なイベントはこの国立ハングル博物館だけでなく、世宗大王の像が鎮座する光化門広場でも多く準備されています。ハングルの日当日の夕方以降のニュースでは、ハングル博物館よりも光化門広場でのイベントに集まった家族連れのインタビュー映像が多く流れていました。

 

さてさて、ハングルの日を実際にソウルで過ごしてみると、どうやらイベントに出向くほとんどは子どもがいるファミリーが多そうだったということを実感しました。

韓国人の知人に「ハングルの日はみなさん何をするのですか?」と聞いてみたところ、「ただの休みの日だけどなあ」という答えでした(*_*) 

なるほど、なるほど。たしかに日本に「日本語の日」という祝日が仮にあったとしても、小さい子どもがいなかったら「日本語博物館」みたいなところやイベントにわざわざ出かけないはずだよね、と納得です。うん。

 

去年の10月9日は何をしていたかと振り返ると、数日後に迫っていたTOPIKⅡ初受験の準備でハングルの日どころではありませんでした。今年は勉強に没頭するのではなく、ソウルでハングル誕生の578周年のイベント会場にいられたことが嬉しかったです。

 

これから1年間閉館となりますが、増築リニューアル後にさらに素敵になっているだろう国立ハングル博物館に再訪できるときを楽しみしています。

 

韓国の国民の祝日「ハングルの日」にハングル博物館で過ごせたことに、고마워★コマウォ★ありがとう!