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K-BOOKフェスティバル2024 in Japan

著者来日イベントが充実のブックフェス

昨年に続き、今年も東京・神田神保町で開催されたK-BOOKフェスティバルに行ってきました。2024年11月23日・24日の土日2日間で開催される韓国書籍のイベントです。

K-BOOKフェスティバル 2024 in Japan

日程: 2024年11月23日(土)・24日(日)

場所: 出版クラブビル3-4階(東京都千代田区神田神保町1-32)

入場料: 無料

公式ホームページ:www.k-bookfes.com

個人的に一番楽しみにしていたのは初日の一番最初に開催された、作家チョン・セランさんの来日イベントです( ´∀` )

<オソオセヨ!チョン・セラン チャッカニム>

初日の12時~13時の枠で、作家チョン・セランさんが登壇してのイベントがありました。チョン・セランさんの本のうちでは「フィフティ・ピープル」を読んだことがあります。

この本、大好きです。50人それぞれに焦点をあてた数ページずつの短編集ですが、各編が少しずつつながりを持っていて、あの章で出ていたアノ人のことだ!といったように、読み進めるほどに面白さが広がっていく大変楽しめる本なのです。自分で登場人物相関図を作ってみる、という楽しみ方ができる本です♬ フィクションだけど韓国で起こった事件や社会の情勢をベースにしている部分もあり、現代韓国の様子も自然に学べるような要素もあります。

原書(写真右)と旧版の日本語版(写真左)。日本語版は赤と白が反転したデザインで2024年秋に新版が出ています。韓国では時代にあった表現に直して改訂版を出すことが多いようです。

というわけで、好きな本の作家さんが来日イベントを開かれるというのですから楽しみに出かけたわけでした。整理券をもらって会場に入ると大勢の観客で埋まっていました。チョン・セランさんのファンがほとんどだったかと思いますが、ノーベル文学賞受賞で人気が上がっている韓国文学に興味を持って参加されている方もいたと思います。

トークイベントの様子は当日ライブ配信もされ、アーカイブ動画も残っているので当日参加できなかった方もご覧になることができます。*1

 

イベントが終わってからのサイン会でも長い列ができていました。

 

「フィフティ・ピープル」を読んでいると、その構成の精巧さのせいか、黙々と緻密な作業をしながら書くような物静かな作家さんなのかと思い込んでいましたが、プリン好き、人間じゃなかったら鳥になりたい、実はゲームが大すき、といったおもしろい面を持っていらっしゃる方とわかり親近感がわきました。1時間のイベントではものたりず、もっと知りたいと思った私のようなもののための本も準備されていましたのでこちらも買ってまいりました(*^^)v

 

このイベントを楽しめたのは司会の稲川右樹さんの進行もスムーズで楽しく、チョン・セランさんの魅力をうまく引き出してくださっていたこともあると思います。帝塚山学院大学で韓国語を教える准教授で韓国語に関する著書も多く、わたしもちょうど稲川先生による著作本『新装版ネイティブっぽい韓国語の発音』を読んでたくさん学ばせてもらっていたところだったのです。韓国語の説明がわかりやすいうえ、ご本人が描くイラストで韓国語の発音についてわかりやすく表してくれていていて、私のお気に入り韓国語学習本リストに入りました(*'▽')

<イ・スラxファン・ソヌ対談>

こちらも著者来日イベントで初日15~16時の枠で対談が開催されました。

このうち、ファン・ソヌさんは「女ふたり、暮らしています。」の著者2人のうちのおひとり。この本の日本語版はすでに持っているので韓国語版も欲しいと思っていた本の作家さんです。

 

付録としてフォトブック(写真右)がもらえました

会場では原書の販売もしていたので迷わずゲットです。2024年の改訂増補版で、未公開エッセイや写真を加えたバージョンです。「여자 둘이 고양이와 함께 살고 있습니다(女ふたり、猫と一緒に暮らしています)」というタイトルの小冊子フォトブックもおまけでもらえました。

 

この本の作家さんお二人はポッドキャストでも有名で、私もときどき聞いています。

ポッドキャストの画面。「여자 둘이 토크하고 있습니다(女ふたり、トークしています)」を省略して「여둘톡」(ヨドゥルトク)。

ノーベル文学賞受賞のハン・ガン作家のコーナー

ハン・ガン作家の作品の紹介とともに、そのほかの作家さんの紹介も添えられていました。こうやって並んでいると、たくさん読みたくなりうずうずします。資料としてリーフレット(下写真)も1部いただいてきました。

表紙はハン・ガン作家について。中面にはそのほかの作家さんと作品の紹介リストが。

まとめ

準備されていたコーナーは著者来日イベントだけでなく、日本語版の著名な翻訳者の先生方によるトークイベントなどもあり、とても贅沢で有意義なフェアでした。

イベント会場があった4階はもちろん、日本・韓国の書店がブースを出していた3階もまた多くの人が本を求めていました。一周しようにも人波がすごくてゆっくりしか進めません(^_^;) そしてブースごとに立ち寄って本を手にしはじめると、ついつい買い込んでしまい帰りは大変重い荷物をかかえることになるのでした(゚Д゚;)

 

韓国の作家さんや作品が身近に感じられるイベントが開催されていることに、고마워★コマウォ★ありがとう! 来年の開催も楽しみにしています。